ラケット感情とは

ラケット感情とは?

ココマドroomよりこんにちは。

今日は心理学用語、ラケット感情について。

ラケット感情っていったい何でしょう。テニスのラケットはすぐに思いつきますが、心理学用語のラケット、ラケット感情とは何なのか、それを知ると何か役に立つのか、そのあたりを考えてみたいと思います。

ラケットとラケット感情

ラケット感情とは、私がTA心理学を学んで知った理論の1つです。その定義は次の通りです。

ラケットとラケット感情の定義

ラケット感情とは色々なストレス状況で経験されるなじみ深い感情であり、子供時代に学習され奨励されたもので、成人の問題解決の手段としては不適切なものである。

 

ラケットとは、脚本化された行動の一組で、自分では意識しないまま環境を操作する手段として用いられ、その人のラケット感情の経験を伴うものである。

※「TA TODAY」最新交流分析入門 実務教育出版より抜粋

そうなんです。 私たちがストレス状況下で決まって感じる感情のことです。しかも自分で気づいていないままに、いつも同じような居心地の悪い感じを味わっている状態のことです。

例えば日常で、ちょっとした予定外のことがあった時、
または、同じ出来事が起きると決まって、

つい怒りっぽくなる。
すぐに○○してしまう。
不安になったり、腹が立ったりする。
または、本当は怖い思いをしているのに、怖くなんかないよ、とカラ元気を出してみたり、
本当はとても困っているのに人には大丈夫と笑顔で答えてしまっていたり。

そのようなことはありませんか? これこそストレス下に表出する、お気に入りの、というかお決まりの自分の感情、 ラケット感情なのです。お気に入りといってもこの場合は 気分が良いものではないわけですから。 多くは怒りや悲しみ、寂しさ、など、不快な感情です。
誰でもそのきっかけとなる事柄は持っているわけですが、知っていると、その気持ちを味わう時間が短くて済む、という事があります。
私も、学び始めて「あ、今、はまってしまってる??」と気づくことが多くなりました。ラケットを周りの人にふりまわさないように…と思いますが、なかなかです。いくつになっても、人として成長したいと思っているので、これも自分ではOKとしています。

 

ラケット感情とスタンプ帳

ところで私たちは買い物をしたときにポイントを貯めますね。 一昔前だと紙製のスタンプカードが主流だったかもしれません。

ここに面白い考え方があります。 私たちはストレスがかかった時、ラケット感情を感じると心の中にあるスタンプ帳に1つ、また1つと、ペタン、ペタンとスタンプを押しているのです。そう、ストレスを感じるたびに ラケット感情を感じてスタンプを貯めていっているのです。 ストレスの大きさによっては一度に1つではなく、複数のスタンプを押すことだってあるのです。

日常、買い物をして たまるポイントは いろんなことに活用できる、 嬉しいポイントですね。何かを買うことができたり、楽しい景品をもらったりと、それは嬉しい報酬と言えます。

しかし、ストレスがかかるたびに貯めたラケット感情の心の中のスタンプ帳は報酬がかなり違います。スタンプ帳がいっぱいになると報酬と交換するシステムは同じですが、その報酬は人生にとって人間関係がうまくいかないことにつながったり、誰かに八つ当たりしてしまう、など、決して嬉しいものではありません。

しかもスタンプカードは1枚よりも5枚、10枚、 20枚、1年5年、10年と。 長期間、集めて貯めるほど、その、嬉しくない報酬はパワーアップするのです。 嬉しく無い報酬とはつまり、注意散漫になっってしまったり、感情の起伏が激しくなる、肩こりや便秘、下痢、頭痛など体調に変化をきたしてしまうこともあるのです。また、過食や偏食、飲酒など、食生活の変化が起きることもあるといわれています。このように、その嬉しくない報酬は、ほおっておくと大きくなり、体調を壊したり人間関係がぎこちなくなってしまったりするのです。
ストレスをためないように、とはよく聞く言葉ですが、その内容は心の中でこんなことが起きているからなんですね。

ラケット感情への気づき

私にもいくつかそんな経験を思い出すことができます。
私が我慢すれば、 自分のことは後回し、 本当の気持ちを言うことを避ける、遠慮する、あきらめる。

それらは 自分が小さい時に そうすることで、とりあえず 目の前の物事が上手くいったり、逆にほめられて終わったりしていた自分にとって 馴染み深いやり方だったのです。

しかし、私のそのやり方にはどこか無理があるし、しわ寄せもくる。だから、だんだんとうまくいかなくなってくるのですね。小さいころ”お姉ちゃん”としてがんばってきたやり方は、大人になってからは役に立たなくなっているという事なのです。

お買い物は賢くポイ活も良いけれど、ラケット感情による心のスタンプ帳は少ないほうがいい。

だから、どうせいつもこうだから、と終わらせないで、ラケット感情の心のスタンプのたまり具合に自分で気を配る、まずは気づくことが心の健康を保つことにつながりますし、人間関係にはとても大切なようです。

ラケット感情の心のスタンプ帳がたまってきたときは

ラケット感情の心のスタンプがたまってきてる!自分で気づくことがとても重要で、その時は、本当は自分はどうしてほしいのか、見極めて周りの人に自分からプラスのストローク(嬉しいやりとり)をもらいに行くのもとっておきの方法です。
大人になってこの方法とは、なかなか照れ臭いですが、

「あーここまでできた!!褒めてほしいな~!!」と。言う相手がいないならば、自分でも自身に、「○○子、よくやったね!えらい!すごい!」と、ストロークするのがいいですよ。

そんなことで?

と思われるかもしれませんが、悶々と、頭の中でグルグル考えるより、きっと、ずっといいですよ。

自分のラケット感情は何?

自分のラケット感情って何でしょう。

私は学んでいる中で“寂しい”ではないかな、と気づきました。子供のころから結構寂しいことが多かったけれど、お姉ちゃんだから、と我慢していることが多かったからかな、と思います。

大人になって、ふと、自分の今の状況がよく分からなくなった時など、私だけ置いてけぼりになってる??と不安になります。けれど、最近ではラケット感情の心のスタンプを押す前に、現実は何かな?と見て、置いてけぼりでも、仲間外れでもないことが分かり、ふとした思い込みだと、早くに気づけるようになりました。これは学びの賜物ですし、何より自分が楽になりました。

みなさんも、ご自分のラケット感情は何だろう、と考えてみてください。きっと、おなじみの状況下の、お気に入りの(お決まりの!)感情を味わっていることに気づかれるかもしれませんし、周りの方を見る場合も、ひょっとしてラケット感情かな?と気づくことができたらどのように反応するか、という事にも変化が生まれるかもしれませんね。
人間関係にうまく活用できるのではないかと思います。

今日はラケット感情と心のスタンプ帳について書いてみました。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

 

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