ヤングケアラー 本当の課題とは

ヤングケアラーの本当の課題とは

こころの窓からこんにちは。ココマドです。

最近になってようやく認知され国も見過ごすことはできない課題としてあげられるようになった、
ヤングケアラーについて気になることをぼつぼつとお話ししてみたいと思います。
先日、ヤングケアラーの現状と課題を考えるウェビナーに参加しました。
そこで前回、お伝えした内容からさらに今、語られていることを私なりなにレポートしてみたいと思います。
まず、今回ウェビナーに参加させていただいて一番納得したことは、ヤングケアラーという名称や定義があいまいである事が課題であるとされていたことでした。
ウェビナーを通してここ数年、ヤングケアラーの存在認知やそれに対しての必要な課題は話題にもなり、厚労省も力を入れ始めたという事があげられていました。その中で、そもそもヤングケラーって未成年のこと?それとも、、何才??という事でした。そしてその答えは線引きするのか?という問いにつながっていました。注目され始めた当時のヤングケアラーの定義は18才未満のケアラーという事でした。

ヤングケアラーって何才のこと?年齢で線引きできるのか

参加した会での研究者や元ヤングケアラーの学生さんからの話はとても的を得た話でした。
まず、ヤングケアラーが18歳未満ならば、18歳以上の若者ケアラーがいる現実です。そして先が見えないケアラーにはその先成人になることで、ますます、容赦なく社会的責任までも重くのしかかってくるという現実があるという事が語られました。若者ケアラーは本来ならば自分の生き方を考える時期に、本来頼りになるはずの親には頼れない上に、親の介護、時間的束縛、金銭的な縛りなどが一気にのしかかってしまうという事です。
18才以上はもう大人だから、という事でいろんなケアを担うことになる若者ケアラーは自分の明るい将来や、やってみたいことなど思い浮かべる余裕すらなくなってしまうばかりか、その先もケアラーとしての経験は本当は尊く、家族を守りたい一心、お手伝いから始まったケアの行動の中に本来、成長する時期に自分自身の価値を見い出せないまま大人になり、社会の中でも悩みの多い時間を長く過ごすことが稀でないという事が深い問題ではないかという事なのです。

ヤングケアラーは当たり前にケアすることが始まる

ヤングケアラーの多くは家族を助けるというごく自然な流れで、お手伝いのような感覚で介護する立場が始まります。
そして、それが当たり前だったり、ほかの家と違うことを恥ずかしく思ったりすることで、誰にも相談できなかったりと、いう形で出口が分からないまま長いトンネルに入ってしまうのです。しかも困っている、助けてほしい、というアイディアさえ浮かびにくくなることも多いと思います。
そうすると、次第に同年代のケアラーでない友人たちとは必然的にわかってもらえない状態に陥りがちで、自分を犠牲にすることで何とか持ちこたえるという生活になってしまうことが多いのです。
私は、やはりヤングケアラーは18歳までであとは大人として家族としての責任を背負って生きていくのはあまりにも過酷だと思うのです。義務教育の間はやはり学校が気を付けてほしいですし、必要な場合は支援につなげること、ケアラー本人の心理的成長を注意深く見守り応援することはとても大切ではないかと思います。18歳を過ぎ、20歳を過ぎた若者としても、支援や見守りが線引きされてしまうことで、一気に大変な生活に陥ることがないように切れ目のない支援。見守りが今後必要だと切に思います。

家族まるごとケアがあってこそ

そういった問題をかかえている家庭はケアされるご本人のことはもとよりケアラーの学業、将来に向けての希望、金銭的な縛りや時間的な不自由さなど幾重にも問題は積み重なることがしばしばあります。一方で少子化対策として昨今では出産から幾時までの切れ目のない支援としてネウボラの支援をあちこちの市町村でみるようになりました。ケアラー問題も高齢化としてだけでなく、若者が直面する可能性が高い現実としてこれからもっと見つめる、見つける、支援する、を国レベルで充実させていただきたいと思います。本当に弱いところに温かい手当が行き届く世の中になってほしいと願っています。

子ども・若者の時期にケアを担うとは

私自身は18歳に父を亡くし母の看病が同時に始まったので元若者ケアラーということになるわけですがですが、同時に兄弟たちは当時小学生や中学生。ヤングケアラーだったという事になります。
何とか乗り越えてきたけれど、やはり影響は今でも引きずっていることはあります。自分自身の自己肯定感の低さや、学ぶことに対する夢がとん挫したこと、たくさんの諦め、友人関係も多くはなく、就職や余暇の過ごし方や趣味、すべてにおいて家族のケア優先でした。兄弟もしかりです。自分はありのままでよい、興味のあることにチャレンジしても良いなどとは到底考えられなかったため、心も悲鳴を上げていたし、上手くいかない人間関係、葛藤、恋愛や結婚、子育てとあらゆる形で影響がありました。

今ヤングケアラー問題に思うこと

子どもが少ない今、ヤングケアラーの問題は他人事ではありません。私の場合は兄弟がいましたが、これが一人っ子だったらどうだったのでしょう。自分の人生の土台作りの時期に将来を担う若者が
学びたいことを学び、友人と過ごす時間を持ち、自分自身を大切にできる仕組みつくりは急務ではないかと思います。18歳を過ぎたら大人だからと自己責任論で切り捨てるのではなく、困っている家族を丸ごと支援できる社会を望みます。私たちは誰もがいずれかの時点で誰かのケアを受けると言えます。ケアが特別なことではなく、助けてが言える社会、支援の受け口があり、子どもも若者も健全に成長する権利を守られる社会になることが大切ではないかと考えています。
自分には何ができるのか考え、小さなことからでも、自分にできる行動を起こしていきたいと思っています。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

 

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